自分の在り方を持って生きるということ
人は、思っている以上に「外」に反応して生きている。
誰かの言葉、態度、評価。
流行や常識、社会の空気。
そういった外的なものに、心は自然と揺れ、動かされる。
それ自体が悪いわけではないし、人と関わって生きる以上、それはごく自然なことでもある。
しかしふと立ち止まったとき、「自分はどう在りたいのか?」と問うても、うまく答えられないことがある。
誰かの期待に応えようとしてきた結果、「自分の選択」だったはずのことが、気づけば「誰かのための選択」だったと感じることもある。
そんなとき、あらためて思う。
本当の意味で「自立して生きる」というのは、外に反応して動くのではなく、自分の内側にある軸に従って生きることなのだと。
自分にとって何が心地よく、何が大切で、何を選びたいのか。
それを感じ取る感覚を取り戻すこと。
そして、その感覚を信じて一歩を踏み出すこと。
それが、精神的な自立なのだと思う。
自立とは、誰にも頼らないことではなく、誰かと関わりながらも、自分を見失わないこと。
影響を受けながらも、最後に決めるのは自分であるということ。
心のハンドルを、ちゃんと自分の手に握っていること。
周りの声が気になったり、誰かと比べて不安になったりする日もあるけれど、そんなときこそ、外ではなく「内」に意識を向けたい。
今、自分はどんなふうに在りたいのか。
その問いに、まっすぐ向き合いながら、生きていけたらと思う。